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2012-02-20 (Mon)

徹さんの新作2枚

初めて訪れたポレポレ坐で、徹さんのソロを見てきました。

ポレポレ坐は色々なジャンルの公演が行われています。
ライブハウスではありません。
あえて言えば「アートスペース」といったところでしょう。

普段はカフェ営業しているそこは、オーガニックと中央線の気配をブレンドしたような場所。
とてもいい「気」が漂ってます。
それでいて、とてもニュートラル。
そこが一番大事なところ。



徹さんのソロは、前半は即興。
一からの、ではなく「旗を立てた」と徹さんは言っていました。
テーマのようなモノを決めての即興。

普段は穏やかな人柄の徹さんが、何かに憑かれたように弾き続ける。
コントラバスを振り子のように揺らし、引き寄せ、叩き、足を踏み鳴らし、弓で空を切り(ビュンっという音を作るため)、弦をマレットのようなモノで叩き…



即興というジャンルは、最近まで苦手だった。
聴いてもつまらないことが多くて、よくわからないから。
でも。



鬼神のように弾く徹さんを見ながら、これは一体なんなんだろうと思う。
フレーズや音が何のデフォルメかなんて、そんな事はきっとなんの意味も持たない。
ただ何かに突き動かされて、音にシンクロしていくという過程を見ていると思った。
その「何か」に大切なことが隠されてる。

先に手に入れていた新譜の〝ORT〟。
怒濤のような音を聴きながら、「まるで自然音のようだ」と思った。
目の前で見ても、やはりそう思った。
自然の水音、雷鳴、雨、嵐、川、滝、木のざわめき、風…
唐突なようでどこかつながっている音。
だんだんベースが木の音のような気がしてきて、徹さんは森の人のように思えてくる。
それを私たちはただ、見ている。見ることしか出来ない。


後半は、曲が演奏された。
ピアソラ、ピシンギーニャ、ジャンゴ、バッハ。
ジャンルも国もバラバラだけど、全部徹さんの音楽になっていた。


これは音楽のライブだったのか?
違うような気がした。
ふと、ジャン=ミシェル オトニエルがインタビューで語っていた言葉を思い出す。
「美しいだけのものを作ろうとは思っていない」
テレビだったから、細かい言い回しは正しくないかもしれないが、そんなようなこと。
人を惹きつけるものは、美しいだけじゃない。
苦しさ、悲しみ、混乱…それも含めて人間で、だからこそ愛おしい。
徹さんの即興は、そんなイメージに近い。
美しいだけの音じゃないのに、目をそらせない。

これは音楽ライブという括りではない。

これが、「アート」か。




アートはジワジワきます。
見終わった直後よりも、何日も経って意味がわかるようなことも。
この日は、私にどんなギフトをくれるのか、今から楽しみでならない。
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