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2013-07-05 (Fri)


1936年、RKO主演5作目。
音楽はジェローム・カーン。
原題は“Swing Time”ですが、これはスイングジャズそのもののことというよりも、“Swing”が当時の流行語のようなものだったようです。
エリントンの「スイングしなけりゃ意味ないね」でこの言葉が大流行したそうな。
そういえば“Bossa Nova”もそんな感じでしたね。かなり後の時代のことですけど。
確か冷蔵庫の名前にすらされたのだ、Bossa Nova。


ダンサーのラッキー(アステア)は、ダンサーとしての未来を諦め、マーガレット(ベティ・ファーネス)と結婚しようとするも、同僚のダンサーたちに邪魔されて結婚式に大遅刻。
激怒した花嫁の父から「2万5千ドル稼ぐまで結婚を許さない」と言われ、一攫千金を狙い、ニューヨークへ。
そこで偶然出会ったダンス教師のペニー(ジンジャー)と知り合い、ダンスのパートナーとなりつつ恋が芽生えるが、婚約中のラッキーはペニーとの恋を進められず…。


ダンサーかつギャンブラーのアステアが、少ない元手から賭けに勝ち続けながら成功していく物語は、まさに『有頂天時代』というタイトルにピッタリ。
なかなか見ていて痛快な展開です。
個人的にはプロットもそんなに悪くはないと思う。
いつもは自信満々で口説くアステアが、自制心のためにしどろもどろしたり、それにやきもきして拗ねるジンジャーは可愛らしくて、ちょっとキュンとするお話でした。




二人がはじめて踊る“Pick Yourself Up”はダンススクールという設定の中で踊るため、ジンジャーの衣装は地味ですが、サラッと踊ってる感じが何んとも小気味よくていいのです。
こんな風にペアダンスを踊るのは「夢」かもしれません…ちょっと叶わないかもしれませんが(泣)





この曲は今ではとインストでやることが多いような気がする。
“The Way You Look Tonight” はジャズメッセンジャーズがかなり速いテンポで演奏してた印象があり、まさかこんな曲とは思ってなかったのでした。
こんなロマンティックな歌だったのですね。
歌に聴き惚れて、シャンプー中なのを忘れてアステアの元に出てきてしまうジンジャーが最高にカワイイのです。






この作品の中で一番の胸キュンシーンはこちら。
いるよね~、こういうオトコ
妙に感情移入してしまったのは置いといて、まあジンジャーの可愛らしいこと!
でも、珍しく二人とも歌うのに踊らないのです。
ジェローム・カーンはこの演出、不満だったらしいです。
私も、不満です(笑)。
雪の中で踊ったら、きれいなのにね。






ダンスナンバーの見せ場はやはりこの“Bojangles of Harlem”でしょう。
ボードビル時代にタップを習ったMr.Bojangleに敬意を表して、唯一の黒塗りナンバーと言われてます。
シルエットと踊るさまは、演出としてもなかなか面白いし、こういうスイングそのもののリズムは当時流行っていたようです。
音が安っぽいエレピなのも、当時の最先端だったのかしら…。テクノ的な。
これは今となっては生ピアノの方が良かったなぁ。まあ時代ですかね。
ちなみに踊りのスタイルは全然ボージャングルっぽくない…まあアステアですから、当然といえば当然か。





そして、この映画で最も美しく悲しいナンバー。
“Never Gonna Dance” は、お互い想いあっているのに、それぞれ別のパートナーの元に離ればなれになっていこうとする二人が最後に踊るナンバー。
「君以外の人とはもう踊らないから もう二度と踊らない シルクハットも燕尾服も捨ててしまおう」という歌詞はあまりに切ない。
このナンバーはリハでアステアの完璧主義ゆえに47テイク撮られ、終わる頃にはジンジャーの足は靴擦れのために血だらけになっていたとか。
階段を登ったり、移動範囲が広くて大変だったようです。
でも、その成果というか、このナンバーを観た時の、胸がギュッと掴まれるような切なさってすごいと思う。
映像はナマのオーラの半分以下になってしまうとはよく言うけれど、もし現場で見ることが出来ていたらどんなだったんだろう。




ちなみにこの映画、ジェローム・カーンの前にヴィンセント・ユーマンズに音楽の依頼が行っていたらしいのですが、ギャラが高すぎてチャラになり、次に話が来たのがジェローム・カーンなのだそうです。
ジャズシンガー必携の村尾陸男さん著の「ジャズ詩大全」によれば、当時はラテンリズムのムーブメントが起き始めており、その辺に冴えを見せていたユーマンズに依頼をしたのではないか、ということらしい。
で、ラテンとまでは言わなくても、「新しいリズムを何か」というRKO側の要求により、例えば“Bojangles of Harlem”などの楽曲が生まれたものの、ちょっと音楽が弱いという印象は拭えなかったため、それが興行収入にも響いたのでは?という見方もあるようです。

実際このコンビにしては興行成績が伸びず、コンビの将来に翳りが出てきたという評判になってしまったのだそう。
アステアとしてはジンジャーとの抱き合わせ販売に焦りを感じ、ジンジャーは演技派女優としてのキャリアを積み始めていた頃。
この辺りから二人の思惑が交錯し始め、コンビ後期に向かいます。
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| フレッド・アステア | COM(0) | TB(0) |







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